トウモロコシの害虫対策
トウモロコシにも害虫被害が生じやすいので、注意が必要です。
その大半は「アワノメイガ」という蛾の一種です。
この虫は葉の裏に親虫が卵を産み付け、やがて孵化した幼虫が雌花に入り込んで、大切なコーンの甘い実を食いつぶしてしまうという恐ろしい害虫です。
害虫対策としては、農薬を使えば簡単に行うことはできます。
よく知られているのは「BT剤」という殺虫剤です。
これは有機JAS認定農薬で、安全性が高く、生態系に与える影響も少ないとされています。
暖かい時期にはどうしても害虫が増えてきますから、農薬を使用せざるを得ないのが現状でしょう。
目の細かなネットを張れば、害虫だけでなく収穫前の果実を鳥などから守る効果もあります。
しかし背の高いトウモロコシにネットを張り巡らせるのは難しいものもあり、あまり現実的ではないでしょう。
簡単で農薬に頼らない栽培方法のひとつとして、木酢液の利用が効果的といわれています。
これは、農薬ではない天然の肥料としても用いられる木酢液の嫌な臭いでアワノメイガを寄せ付けない、というものです。
500mLのペットボトルの側面に穴を数カ所あけておき、ペットボトルの中に木酢液の原液を適量入れます。
これをトウモロコシの雄穂のあたりの高さに3mおきくらいに吊り下げるようにします。
また、アワノメイガは雄穂の花粉の臭いにやってくるといわれていますので、栽培しているトウモロコシの1/2から1/10の雄穂を切り取る、という方法も効果的とされています。